今まで書き溜めた吟をまとめてみたら何と201首もありました。
消してしまいたいようなものもいっぱいありますが、これも記念。
(大阪人)とか(☆)が後ろについているのはちょっとおふざけで作ったものやルールに乗っ取っていないものです。
パソコンからだったらともかくスマホでは見られないかも。

2020/01
1. 楽しみは 夜半ふりたる小雨より 立つ霜柱 踏みしめる時
2. 楽しみは 水面滑れる親鴨に 遅れじと急く 子鴨見し時
3. 楽しみは ソウルフードの生姜天 赤き串抜き 一人食む時 (私は大阪人)
4. 楽しみは 酒を水割り酒足して また水で割り 終わりなき時 (私は大阪人)
5. 楽しみは 凍てる苺の苗の縁 霜かレースか 見紛える時
6. 楽しみは 切り株なぜか貌めいて 朝日を受けて 笑みと見ゆ時
7. 楽しみは 紺色スカート翻し 立ちこぐ紅き 頬を見し時
8. 楽しみは ひとつ残りし好物を あーんと皆に 見せて食う時 (私は大阪人)
9. 楽しみは いつも吠えつく散歩犬 仲間と見たか 尻尾振る時
10. 楽しみは 霜ザクザクと踏みしめて 八方明かりて月残る時
11. 楽しみは 凍てる夜空の彼方より ひとひらの雪 掌にうけし時
12. 楽しみは 散歩の効果か骨密度 改善されるを 医師告げし時
13. 楽しみは まだ空けやらぬ仄暗らの ソーラーパネルに 月映る時
14. 楽しみは 「冬の星座」を口ずさみ 流麗な詞に 感じいる時
15. 楽しみは 日陰に張りたる薄氷 弾みをつけて 飛び越えし時
16. 楽しみは 立ち枯れ垂れしカラスウリ 支える枝の 強く見ゆ時
17. 楽しみは 凍れる池の主ならん アオサギの目に 強さ見し時
18. 楽しみは 友恒例の年賀状 笑顔の家族 数増えし時
19. 楽しみは 当たりまえには過ぎるけど 空に太陽の 輝ける時
20. 楽しみは まだ明けぬ朝群れガラス 黒き背広で 仕事出る時 
21. 楽しみは こぼれ種から芽吹きたる か細き苗を 寄せ植うる時
22. 楽しみは 送電鉄塔つなぎたる 五線譜に鳥 来るを待つ時
23. 楽しみは 黒土ふとん撥ね上げる 白葱の先 寒(かん)ゆるむ時
24. 楽しみは サンタの衣装着替えおり 水辺の案山子の おしゃれなる時
25. 楽しみは 近く翔びくる野の鳥の ジョウビタキてふ 名知りし時
26. 楽しみは 目にも止まらぬカワセミの 水面にぎりり 碧き背見す時
27. 楽しみは つがいのウズラ飛び出でて 巣守るごとく 邪魔をする時
28. 楽しみは アオサギ狙うか猫二匹 強いのどっち?とツッコみし時
29. 楽しみは 葉落としなおも雲を刺す 杉の木立の 力見る時
30. 楽しみは 紅鮭色の空背負い 影絵の如き バス来たるとき
31. 楽しみは ランにマシンにストレッチ サウナ水風呂ム終えし時
32. 楽しみは 体力・友達・暇つぶし ジムさまさまと感謝するとき
33. 楽しみは ジムプログラムお目当ての スタジオコーチ 笑みて来し時
34. 楽しみは 息あげ終えし筋トレの 汗は体を 裏切らぬ時
35. 楽しみは 散歩遮る小雨掌に 怠け心の 喜びし時
36. 楽しみは 時間が変える景色なり トトロの森に 見まがえし時
37. 楽しみは 森の稲荷の色赤く 今朝の散歩を 感謝せし時
38. 楽しみは 過日吹きたる風寄する 鈴懸の実の 愛らしき時
39. 楽しみは 一族眠る墓地ありて 明けやらぬ朝 香揺らぐ時
40. 楽しみは 詠めと誘(いざな)う明け空に 言葉の貯金 引き出せし時
41. 楽しみは 大雪予報外れたり 予定変わらぬ 日となりし時
42. 楽しみは ピラティスの技施され 整う身体 息軽し時
43. 楽しみは 豪雨に夜半目覚めれど 朝の予報の 晴れとある時
44. 楽しみは 苺の話題で 盛り上がる 女子力健在 若返る時
45. 楽しみはは 跳び越えるには広すぎる 水たまりの中 空青きとき
46. 楽しみは 黒雲の下縁どりて ほのりほのりと 晴るる待つ時
47. 楽しみは 強き流れにあらがわず 鴨くさむらに 避難せし時
48. 楽しみは 月無き晴れた空の下 夜明けゆるりと 陽(ひ)を待ちし時
49. 楽しみは 姿消しおり水溜り 関東ロームの 土黒きとき
50. たのしみは 友の育む農園の 寒冷紗の中 苗伸びしとき
2020/02
51. たのしみは 家族揃いし夕食の 真白き飯の 炊きあがるとき
52. たのしみは 向かいて磨くガラス戸の 入りし光の 透き通るとき
53. たのしみは 旅の支度の品選び あれこれそれと 決めかねるとき
54. たのしみは 帽子を深く直しおり 朝日に影の 長く伸ぶとき
55. たのしみは ターミネータの眼光で 詠みたき景色 切り取りしとき
56. たのしみは 昔流行りし歌おぼろ つぶやくように 口ずさむとき
57. たのしみは 鬼の面付けはしゃぎたる 子の幼き日 思い出すとき
58. たのしみは 誰が名づけしか満天の 星座迫りて 吾を包むとき
59. たのしみは つがいの鴨の揺らしたる 水面凍て空 映したるとき
60. たのしみは 手折し赤き庭の花 刺す剣山に 息詰めしとき
61. たのしみは 時計の如く出会いおる 散歩仲間に 会釈せしとき
62. 誇らしは クルーズ船に留め置かる 日本のシニア 毅然たるとき(☆)
63. たのしみは 歩き始めはかじかみぬ 熱き血指に 流れこむとき
64. たのしみは うさぎのマンション建つほどの まあるく白き 月残るとき
65. たのしみは 吾を映ししかアオサギの 水紋立てず 見惚れいるとき
66. たのしみは 母の名の花ほころびぬ 法・法華経の 声を待つとき
67. たのしみは 重さに耐えぬ薄氷 三度目に鴨 上に立つとき
68. たのしみは 試合に向かう球児たち 勝とうぜ!の声 かけあいしとき
69. たのしみは 行きは硬かる霜の土 帰途靴底に 優しかるとき 
70. たのしみは 早朝散歩家間近 月、雲の中 溶け込みしとき
71. たのしみは バキューンと撃ちて「やられた」と 関東の友 応えきしとき (私は大阪人)
72. たのしみは 大阪遺伝子虎・豹の 柄のセーター 着てみたきとき (私は大阪人)
73. たのしみは あめちゃんどない?とおばちゃんの コミュニケーション 巧みなるとき (私は大阪人)
74. たのしみは 環状線の駅名を 山手線と 比べおるとき (私は大阪人)
75. たのしみは 中はとろーりまんまるの ソースのなかに たこ探すとき (私は大阪人)
76. たのしみは 店主焼き呉るお好み焼 勝手に返し 叱られしとき (私は大阪人)
77. たのしみは ダメとアカンを比べては アカンに救い 感じらるとき (私は大阪人)
78. たのしみは しゃーないなぁとあきれ顔 友の心の 温かきとき (私は大阪人)
79. たのしみは 7度の今朝の黒き土 靴底通し 柔らかきとき
80. たのしみは 昨日の暖気含みおる 靄立ちのぼり 真白なるとき
81. たのしみは 大阪値段四百万 釣り百万と 切り返すとき (私は大阪人)
82. たのしみは 豆芋揚げに「お」をつけて 「さん」までつけて 味わいしとき (私は大阪人)
83. たのしみは 水掛不動横丁の 風情変わらず ひそかなるとき (私は大阪人)
84. たのしみは 故郷離れ長けれど 大阪訛り 問われしがとき (私は大阪人)
85. たのしみは 御堂筋線この出口 若き時代に 戻りたるとき (私は大阪人)
86. たのしみは 路線検索大阪の 懐かしルート 調べおるとき (私は大阪人)
87. たのしみは 地名の由来調べおり はるか昔に 思い馳すとき
88. たのしみは 石灰施す友の畑 次の作付 思いはすとき
89. たのしみは あと30歩やっと家 日課の歩数 こなしきるとき
90. たのしみは PC取り持つ人の輪の 話題尽きせず ふくらめるとき
91. たのしみは 朝焼けの空時早く 日の入り遅く なりゆくがとき 
92. たのしみは 美容院にて置きくれる 雑誌の年代 徐々に増すとき(☆)
93. たのしみは 解放近しクルーズ船  留守番ペットに 思いはすとき
94. たのしみは 河津桜の一輪の 明日への思い 繋がりしとき
95. たのしみは 日々高くなるさえずりに 万物春を 謳歌するとき
96. たのしみは 菜花に蕾二つ三つ 小鉢の菜を 彩りしとき
97. たのしみは 雨戸閉めずに朝迎え カーテン越しに 光浴ぶとき
98. たのしみは 産卵告げる鶏(とり)の声  捧げ持つ手に あたたかきとき
99. たのしみは 初挑戦のふすま貼り 春の日差しの 輝けるとき
100. たのしみは 萌え出ず春に劣らざる かわす挨拶 快きとき
101. たのしみは 初に目にする花の名を スマホ画面に 見つけたるとき
102. たのしみは 身にはそぼふる雨なれど トタン屋根打つ 音ゆかしとき
103. たのしみは 魚のかたちの水たまり 雨粒落ちて 鱗なすとき
104. たのしみは ちりめん細工に息をのみ こめる思いに 息をはくとき
105. たのしみは 朝の公園枯れ芝生 踏みこむ足に やわらかきとき
106. たのしみは コロナ幽閉なんのその 気分転換 ふすま貼るとき
107. たのしみは 心こもりしふみ一通  ポストに届く 音を待つとき
108. たのしみは 町の豆腐屋朝仕事  豆の香湯気に 混じりくるとき
2020/03
109. たのしみは 低く垂れたる朝もやの 湿り気 肺に優しかるとき
110. たのしみは 今日も歩けた一万歩 明日への気力 つながりしとき
111. たのしみは 不得手なスマホと記憶力 音声入力 ありがたきとき
112. たのしみは 古き名簿に友の名を 見つけひととき 手とまるとき
113. たのしみは 明けゆく靄に包まれて 六時の鐘を 遠く聞くとき
114. たのしみは 濡れた道路に広がりぬ 梅の花びら よけ歩くとき
115. たのしみは 華やぐ季節追いかけて 光り輝く 芽いずるとき
116. たのしみは 阪急前の信号の カウントダウン 勝ち抜きしとき (私は大阪人)
117. たのしみは ボチボチでんなと息災に 安堵し会う日 取り決めしとき (私は大阪人)
118. たのしみは お大師さまの御許へと 極楽橋行き 発車せしとき (私は大阪人)
119. たのしみは 昇降ロープのホームドア 大阪の知恵 恐れ入るとき (私は大阪人)
120. たのしみは 開け都市化の故郷の 今、陵(みささぎ)の 光浴ぶとき (私は大阪人)
121. たのしみは 今はひそかな校庭の 賑わい戻る 日を思うとき
122. たのしみは ネットで花の名問いかけて 還る返事の 嬉しかるとき
123. たのしみが 悔しさに代わる取り置きし 好物期限 切れたるがとき(☆)
124. たのしみは 春の日差しを浴びて映ゆ 若き日の服 今羽織るとき
125. たのしみは 通りに待てる茶トラ猫 行き過ぎてなお 目で追いしとき
126. たのしみは コロナの不安静め呉る 野の鳥の経 安らかなとき
127. たのしみは 友より届く好物の 駄菓子なれこそ 倍嬉しとき
128. たのしみは 花待つ無彩の枝飾り 水滴パールの ごとく見ゆとき
129. たのしみは 大木揺らす春嵐 負けじと鶯 高く鳴くとき
130. たのしみは 雲吹き飛ばす強風に 竹が刃を 交わすかのとき
131. たのしみは ターザンになり飛び移る 強き蔓草 握りたるとき
132. たのしみは 手のひら広げ孫の手に 合わせその指 包み込むとき(☆)
133. たのしみは 返って来たる答案の 隣覗き見 ヨシっ!となるとき(☆)
134. たのしみは 冷蔵庫の奥隠したる 高級和菓子 思い出すとき(☆)
135. たのしみは 終活整理古きふみ 見つけ手とまり 思い馳すとき
136. たのしみは ウグイスの声聞き比べ 音色の妙に 打たれしがとき
137. たのしみは 朝日を浴びて木々たちが 呼吸する如 湯気上がるとき
138. たのしみは 毎朝ここですれ違う 笑と挨拶 心充つとき
139. たのしみは 通院さえも華やげる コロナ謹慎 外出のとき
140. たのしみは 頭の中の花図鑑 今日も一葉 綴りおくとき
141. たのしみは 白樺の幹彩りて 新芽一気に 溢れだすとき
142. たのしみは 黒く湿った土の中 芽吹く号令 聞こゆかのとき
143. たのしみは ウグイスの声と花の中 土曜の朝を 一人行くとき 
144. たのしみは 思いもかけぬ香の強さ アカバナミツマタ 色も濃きとき
145. たのしみは 四季がもたらす里山の 色、香、音(いろ、か、ね)の妙 極まれるとき
146. たのしみは ちいさき野の花撮りためて ビーズの如く 繋ぎおるとき
147. たのしみは 桃源郷の名呼び起こす あの地に明日は 行かんとすとき
148. たのしみは 古き手帳の片すみに 若き自分を 見出せしとき
149. たのしみは おしりふりふり鴨一羽 短き足で 前を行くとき
150. たのしみは 名簿に並ぶ友の名に クラスの響き 時越えしとき
151. たのしみは ニ階の窓から校庭の スクラム組む君 見つけたるとき
152. たのしみは 侮るなかれ魚の目と 医師の手わざで 救われしとき(☆)
153. たのしみは たのしみ探すたのしみを まだ持てること 気づきたるとき
154. たのしみは 子らのお古の色鉛筆 時を隔てて 蘇るとき
155. たのしみは 冷たき雨の朝なりて 布団の中で 夜明けまつとき
156. たのしみは 桜のトンネルくぐりつつ 花びらロード 踏みしめるとき
157. たのしみは 靴底の泥掃き出して 晦日の朝の 歩を始むとき
158. たのしみは 友認めし墨の色 今息遣い 伝わりしとき
159. たのしみは 駄々っ子のごと咲き続く 今朝の桜も 色失せぬとき
2020/04
160. たのしみは 足に伝わる急く思い 運ぶ歩幅の 広くあるとき
161. たのしみは 突風吹きて花びらの 追いつ追われつ 道渡るとき
162. たのしみは 風が播きたる花びらの 黒土の畝に 列をなすとき
163. たのしみは 蓮池の中花いかだ 青空に映ゆ 花映すとき
164. たのしみは 朝もや透かし昇る陽の やわき光を 身に浴びるとき
165. たのしみは 今無き実家の庭に生う シャガの群生 ここに見しとき
166. たのしみは 放射冷却抜ける空 背なに光の 暖かきとき
167. たのしみは 世の騒乱を振り払う 散らす花びら 健気なるとき
168. たのしみは 幼き子らのハンカチが 手作りマスクに 蘇るとき
169. たのしみは スーパームーンが太陽と 大きさ同じに 入れ替わるとき
170. たのしみは 丹精込めたチューリップ 朝の光に りんと立つとき
171. たのしみは 当たり前なる生活や 皆と弾ける 日の戻るとき
172. たのしみは 雲突き抜けて白き海 水平飛行の 静かなるとき
173. たのしみは 寄せ植うる花色足して ほほに紅点す 稚児に似しとき
174. たのしみは 幼かる子に編みやりし ちさきセーター 見つけたるとき
175. たのしみは 古木の幹に這うツタの 朝日を浴びて 艶やかなとき
176. たのしみは 排水管への洗浄剤 1時間後に 水流すとき
177. たのしみは 父よ待っててコロナ禍が 過ぎて法事の 賑やかなとき
178. たのしみは 見えぬ敵なるウィルスを 絶対絶対 封じ込むとき
179. たのしみは 出番待ちたる花々の ステージ衣装 たおやかなとき
180. たのしみは 影をひそめる鴨たちの 産休明けの 姿見るとき
181. たのしみは スマホの操作四苦八苦 新しき技 発見せしとき
182. たのしみは 鴨の寄り添う川面には 明るい明日が 煌めけるとき
183. たのしみは ゴーストタウンと化す街の 人の姿の ありがたきとき
184. たのしみは 雨のもたらすゆるい朝 風呂になみなみ 湯満たすとき
185. たのしみは 娘と歩く野の道を 陽が追いかけて 背中押すとき
186. たのしみは パソコン学ぶおもしろさ 伝うを願い 教本編むとき
187. たのしみは 雨上がり後のひとしずく 枝揺らしたる 主の翔ぶとき
188. たのしみは 舗装道路のかたつむり 保護色見事 同化見しとき
189. たのしみは 踏まれて強しオオバコに コロナに向かう ちから得しとき
190. たのしみは 友の便りの墨のあと 生きる力の 滲みたるとき
191. たのしみは 花育てたるひと想う 沈むこころの 励まさるとき
192. たのしみは 鳥が切り裂く静けさを ねぼけまなこに 喝はいるとき
193. たのしみは 記憶の彼方の思い出の 捨てきれぬ箱 見つけたるとき
194. たのしみは 母口ずさみ吾唱和 記憶かすかに 引き出せるとき
195. たのしみは 視界超えたる勢いの ツツジ緋色に 空碧きとき
196. たのしみは 強き雨にも耐え抜きて 綿毛を散らす 日に至るとき
197. たのしみは 駆け寄り来たるトラネコの ころびまろびて 甘えきしとき
198. たのしみは ほんのり辛い木の芽噛み 実のつく頃の 幸おもふとき
199. たのしみは 遥かにカラスの声を聞く のどかな道を 一人ゆくとき
200. たのしみは 若かりし日に知りしうた 幾とせ過ぎて 蘇るとき
201. たのしみは ブログ百日一里塚 Never enough 先き目指すとき

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